今年もインフルエンザ予防接種の時期になってきました。
ここで妊婦さんが悩みがちなのが、妊娠中でもインフルエンザ予防接種って打っていいの?ということ。
かかりつけの産婦人科に聞くと、打って良いよと言われそうだけど、
本当にお腹の赤ちゃんに影響はないの?
とか
防腐剤入りのワクチンがあるらしいけど有害な物が入ってるんじゃないの?
とか、はたまた
できれば予防接種打ちたくないけど、インフルエンザになったら胎児に影響がある?
などなど・・・
自分一人の身体ではないからこそ、非妊娠時よりも悩む傾向にあると思います((+_+))
私自身も現在妊娠初期ということで、この機会に妊婦のインフルエンザ予防接種について調べたりお医者さんに聞いてみたことをまとめてみました。
その上で、今年私はインフルエンザ予防接種を受ける、という選択になりましたが
同じような妊婦さん達にはここにまとめたことも参考にしていただいて、
受けるも受けないも納得して決めてもらえればと思います◎
インフルエンザ予防接種 妊婦は副作用に注意?胎児に影響は?
妊婦さんがインフルエンザ予防接種を受けるにあたって、まず気になる点として、
インフルエンザワクチンの副作用→胎児への影響は?
についてがあると思います。
これについては、特に妊婦特有の副作用であったり、
胎児にとって特別注意すべき副作用というのはないようです。
ただし一般的にインフルエンザワクチンの副作用(副反応)というものはやはりあります。
なので、それらについては個別に胎児への影響があるかを整理してみました。
インフルエンザ副作用(副反応)について、
比較的多く見られるものとしては以下のようなものがあります。
(以下は厚生労働省のインフルエンザ予防接種に関するウェブサイトを参考に簡単にまとめ直したものです)
その①接種者の10~20%が発症する副作用
接種した場所の赤み、はれ、痛み等
その②接種者の5~10%が発症する副作用
発熱、頭痛、寒気、倦怠感等
その③ごく稀に発症する副作用
ショック症状、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み、掻痒感(かゆみ)、呼吸困難等)、 ギラン・バレー症候群(手足の痺れ等、身体に力が入らなくなる神経系の難病)など
まず比較的多くの人に見られる、その①、その②の症状ですが、
インフルエンザ予防接種に限らず、種々のワクチン接種によって見られる一般的な症状になります。
身体に異物を入れることによる免疫反応ですから、ある種正常な身体の反応とも言えますね。。
その①の副作用については、局所的なものですから、まずお腹の赤ちゃんへの影響はないというのは理解できます。
その②の副作用については、風邪に似たような症状です。
異物に対して免疫が戦っているというのも風邪と同じ原理ですし、
風邪をひく妊婦さんなんて沢山いる上に、その妊婦さんのほとんどが問題なく赤ちゃんを産んでいるわけですから・・・インフルエンザワクチンによる風邪症状の副反応が出たから胎児に影響が!とは言えないでしょう。
もっとも、ウイルスや細菌による通常の風邪ならこじらせることもありますし、
それによって母体が衰弱する(→赤ちゃんも心配)
というケースもありますが
インフルエンザ予防接種副作用その①その②の症状は、通常2~3日、長くて一週間ほどでなくなりますし、
少なくとも「こじらせてママが衰弱」なんて心配はありません。
心配なのは割と重篤な副作用その③。
ワクチンに対するアレルギー反応で接種後30分以内に起こることが多いそうです。
このため、妊婦に限らず予防接種後30分は医師に連絡が取れる状態でいた方が良いです。
この様な症状に至った場合は母体が大変危険な状態ですから、胎児も大なり小なりその影響を受けると思われます。
ただし、 平成24年度の厚生労働省がまとめたレポートによると、
これらの重篤な症状が出たのは
全体の0.0001〜0.00017%、つまり100万人あたり1〜2人
と報告されています。
また、上で報告された患者のうち妊婦はゼロとのことでした。
重篤な副作用を発症する人は子供や高齢者に多い、ということも参考にしたレポートの数値から読み取れましたが
元々基礎疾患を持った高齢者等が重篤な副作用を発症するケースがほとんどということのようでした。
さらに言うと、重篤な症例のほとんどがアナフィラキシーショックとのこと。
アナフィラキシーショックは強いアレルギー反応によるもので、
食物アレルギーの子供が該当の食品を食べると発症したりします。
インフルエンザワクチンはその製造過程で卵を使っているため、
強い卵アレルギーを持つ人がインフルエンザ予防接種をすることによって、
アナフィラキシーショックを生じることがあるとのことです。
なので、アレルギー体質の方以外に限れば、さらに重篤な副作用の出る確率は低くなりそうです。
(アレルギー体質の場合は、インフルエンザ予防接種を見送ることも選択肢となるでしょう)
副作用についてまとめますと
- 妊婦特有の(妊婦が気をつけるべき)副作用というものはない
- 通常の副作用で胎児に影響が出るとすれば、重篤な副作用のみ
- 重篤な副作用は100万人に1〜2人弱、しかも基礎疾患やアレルギーを持つ幼児や高齢者が大半
ということで
個人的には
妊婦自身がアレルギーや基礎疾患を持つ場合を除けば、インフルエンザ予防接種により副作用で胎児へ影響が出る確率は限りなく低い!
と思います。
インフルエンザの予防接種 妊婦用ワクチンってある?防腐剤なしでないと危険?
インフルエンザ予防接種ワクチンのことでよく耳にするのが、防腐剤入りのものと防腐剤なしのものがある、ということ。
ネットで検索していると、「妊婦用の防腐剤なしのものを選びましょう」のような表現をしている記事もありますが、
「防腐剤なし=妊婦用」というわけではありません。
単に防腐剤入りと防腐剤なしのものがあるだけなんですね。
(防腐剤なしは妊婦が優先される、などもありません)
なので産婦人科で扱っているワクチンは防腐剤なしのもの、と決まっているわけでもありません。
インフルエンザ予防接種ワクチンに含まれる防腐剤がチメロサールという水銀の一種であることにより、
水銀=有害! とか 胎児への影響が心配!
などの意見が出やすいようです。
私もこの点は少し気になったので、今かかっている産婦人科の先生に聞いてみたところ・・・
チメロサールは人体に有害な水銀とは全く別物なので、心配しなくて良い、とのことでした!
さらに、今年2017年度のインフルエンザワクチンについては、防腐剤入りのものしかないそうです・・・!!
これは過去にもそういう年はあって、例えば熊本が地震で被災した年に製造元が被害にあったことにより全国的に供給が追いつかず、生産効率のよい防腐剤入りのワクチンのみに絞って生産されたとのこと。
今年はインフルエンザワクチンの生産・医療機関への供給が遅れているようなので、それも関係あるのかもしれないです。
- インフルエンザワクチンの防腐剤は騒がれがちだけど人体への影響は考えなくても良いレベル
- そもそも今年2017年は防腐剤入りしか選択肢がない(;´∀`)
インフルエンザワクチンの防腐剤に関する個人的な1妊婦としての見解ですが
防腐剤なしに越したことはないけど(まあ添加物ではあるので)、ないものはしょうがない
&
過去にも防腐剤なしが生産されなかった年はあったけど、普通に妊婦さんは接種していただろう
ということで、ほとんど気にすることはないのかなあ、と思っています。
防腐剤なしが選べればそちらを選んだとは思いますが、
防腐剤入りしかないからって接種をしない、とまでは思わないかなあと!
(この後書く、インフルエンザ予防接種を受けないことによるリスクと比較しての話です)
インフルエンザ予防接種 妊婦が受けないとどんなリスクが?ズバリ効果はあるの?
気になるインフルエンザ予防接種の副作用と防腐剤の影響について、公的な報告や身近な医師からの情報による事実(と、それに対する私個人の見解)をまとめてきました。
副作用や防腐剤を理由に、妊娠中のインフルエンザ予防接種を避ける必要はないと思います。
あとは
インフルエンザ予防接種はそもそも受けないとどうなる?
ということについて。
妊婦さんは免疫が弱くなるので、インフルエンザに限らず病気にかかりやすいし、重症化しやすいです。
流行するような感染性の高い病気は、非妊娠時でもかかりやすいのに、妊婦はさらにかかりやすいということです。
もしインフルエンザにかかってしまった場合、
ウイルスが直接胎児に悪さをするわけではなく、
その重たい症状による赤ちゃんへの影響、という方を心配すべきとのこと。
例えば長く続く発熱により羊水の温度が上がったままになる、
強い咳によりお腹が張り続ける、などです。
病気が重症化する可能性が通常より高い以上、
妊婦さんは全ての病気において予防に力を入れるのがとても大切です。
インフルエンザについて言えば
予防接種という防御の方法があるのだから使っておくべき、と思います!
予防接種受けられたのに受けずにいて、
まんまとかかって重症化したりしたら、後悔しかありませんよね。。
それにインフルエンザ予防は手洗いうがい、マスクなどでも取り組めますが、
もし家族がインフルエンザウイルスを持ち込んだら、家の中でいくら防御しても無駄な気がしますね(=_=;)
なので、妊婦さんのいる家族は予防接種を全員で受けた方が良いだろう、と言えます。
妊婦なのにインフルエンザ予防接種受けて大丈夫かな?
ではなく
妊婦だからこそ!予防接種を受けた方が良さそうです。
もちろん予防接種してたのにインフルエンザにかかってしまった!
ということもよく聞くことではありますが
やれることをやらずに後悔するより、できるだけの対策をした上でそういう結果になった、という方が納得できるんじゃないかなあと思いますね。
(それにかかってしまってもワクチンが重症化を抑えてくれる、ということもあります)
妊婦のインフルエンザ予防接種まとめ
妊娠中は誰しも自分の体に取り入れるものに敏感になりますから
予防接種などについても、できれば避けたい気持ちが出ることもあると思います。
ですが、インフルエンザ予防接種についてはお腹の赤ちゃんを守るためにも
妊婦さんは積極的に受けた方が良さそう、という結論になりました。
ということで我が家は今年、一家4人でインフルエンザ予防接種を受けることにします!
それに産婦人科を出入りすることの多い妊婦だからこそ
余計なウイルスにかかって他の人に拡散するようなことも避けるべきですよね。
自分は受けるの迷ってる人も、他の妊婦さんにはできれば受けておいてほしいと思うのでは?(^^;;
母体と赤ちゃんを守る、という個人的な都合からも
周りの妊婦さんに迷惑をかけない、という社会的な都合からも
インフルエンザ予防接種は妊婦は受けた方が良いと思いました。
妊娠中の皆さんは是非よく考えて結論出してみてください◎