ひな祭りも終わって雛人形の片づけ!
お雛様にまた1年後きれいな状態で出てきてもらうために防虫剤は必ず必要です。

 

ひな祭り前後の時期は「人形用防虫剤」も目立って売られていますが・・・
通常の衣類用防虫剤で代用・併用したりしても良いのでしょうか?

 

ということで、大切な雛人形を傷めないための正しい防虫剤の種類選び方・使い方について確認してみました!

 

その他、

「雛人形への最適な使用量について」や

「人形用防虫剤が余ったら来年にとっておけるの?」

などの疑問についても整理します(‘◇’)ゞ

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雛人形保管の防虫剤に衣類用で代用はOK?

着物を着ているお雛様。

また1年間しまっておくということで、通常の衣類の衣替えと同様に防虫剤を入れないと、虫食いの原因になってしまいます。

なので片づける際に必ず防虫剤を使用しましょう。

木目込み人形やガラスケース飾りなど雛人形の造りや形態も様々ですが、布の衣装を着ていれば基本的に防虫剤は必要と考えてよいです。

 

でもこの時使う防虫剤、よくある衣類用の防虫剤で代用したり、人形用の防虫剤が足りない場合に衣類用と併用したりしてよいのでしょうか?

 

答えは×!

 

雛人形の防虫剤は「人形用防虫剤」を選んで使用し、むやみに洋服用との併用も避けた方が良いです!

 

その理由は

  1. 異なる成分同士の防虫剤が混ざると雛人形にシミができる場合がある
  2. 成分により、人形の素材と反応して変色などが起こる場合がある

ということからです。

 

まず一つ目の「混ぜて使うことによるシミ」の説明ですが、防虫剤というのは開封することによって個体から徐々に気体に変わり、その成分で衣類や人形を虫食いから守ります。

で、防虫剤を混ぜて使うと、違う成分の気体同士が反応して液体に戻ることがあり、これがシミの原因になるということなんです。

 

そして二つ目の「変色が起こる場合」についてですが、雛人形は金糸や銀糸が使われていたりと、普通の衣類よりも色々な素材が使われていますよね。

化学物質によっては金属類と反応して変色を起こすものがあります。

金糸銀糸ももちろん金属成分を含んでいますから、人形保管に適していない防虫剤の成分が変色の原因になることがあるんです。

また、塩化ビニールやプラスチック素材なんかも防虫剤成分と反応することがあるようです。

 

なので、ひな人形の保管に使う防虫剤はこういったことを考慮して作られた「人形用」を使用した方が良いですし、衣類用防虫剤との併用は厳禁というわけなんです!

 

ちなみに防虫剤に使われる主な成分(衣類用・人形用問わず)ですが

  • ナフタリン系
  • パラジクロルベンゼン系
  • ピレスロイド系
  • 樟脳(しょうのう)

の4種類あります。

 

最も雛人形保管に向かないのが「パラジクロルベンゼン系」。

効き目が早いのが特徴で、ウールなどの衣類保管には適しているのですが、その分効き目が終わるのも早く、1年間は効果がもちません。
金糸銀糸にも使えないので人形保管には不向きとされています。

 

またパラジクロルベンゼン系防虫剤は臭いも強いので、お人形が防虫剤臭くなってしまいます!
(なので金糸銀糸を使っていなくても使用はやめておいた方が良いです・・・)

 

「臭い」の面で言うと「ナフタリン系」も強い臭いがあります。
(「樟脳」は強くはないですが少々の臭いあり)

 

そんな中、唯一「ピレスロイド系」は臭いがないのが特徴。

また、他のどんな成分の防虫剤とも相性が良く、混ぜて使うことによるトラブルが起こらない成分とされています。
(防虫剤のパッケージにも「他の防虫剤と併用できます」と書かれていたりします)

 

なので我が家でも毎年雛人形、五月人形(兜)をしまう時の防虫剤はピレスロイド系を使っています!

ちなみに人形用防虫剤ではかなりメジャーな白元の「わらべ」です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

白元 ニオイがつかない わらべ 8個
価格:298円(税込、送料別) (2018/3/4時点)

 

娘の雛人形を購入してから過去2回使用していますが、1年ぶりに開けた時にも臭いは全然ありません◎
(もちろん虫食いもありませんよ!)

ナフタリン系も効果がゆっくり長く出るため人形保管に向く成分らしいのですが、臭いの面でのデメリットがあるので、わらべなどのピレスロイド系がやっぱり個人的にはおすすめですし、現在の防虫剤の主流成分になっています。

 

最後にもう一つ注意点として、1年間防虫成分の気体を吸い込んだお雛様、翌年に別の防虫剤を使って片づける場合、しっかり前回の防虫剤成分が抜けきっていないと「併用」と同じことになるようなので注意が必要。

お雛様をしまう時に使用していた紙類、袋類も成分を吸い込んでいますので同様です。

 

ですが人形用防虫剤は多くがピレスロイド系、またはナフタレン系で、この2成分であれば併用しても問題ないので、「人形用防虫剤」を使っていれば、あまりこの点は心配もしなくて良いでしょうね。

雛人形防虫剤の適切な量は?使いすぎるとどうなる

お雛様の保管に使う防虫剤、「人形用」を買ったのは良いけれど、大きな雛飾りで何だか個数が足りない?
なんて心配になることもあるでしょう。

または、小さなお雛様だったり親王飾りのみだったりして、手持ちの人形用防虫剤が余ってしまうこともあるかと思います。

 

こんな場合も「防虫剤は適切な使用量を守って使う」という点は注意してください( ゚Д゚)

 

防虫剤の基本として、保管する容器に対して量が少なすぎると、防虫の成分が十分に行き渡らないので、結果的に入れる意味がなくなってしまいます!
防虫剤パッケージの裏面などに必ず使用量の目安が書いてあるのでなるべくその通りに使いましょう。

 

よくある「ミカン箱」が大体40リットル程度になりますので、これを目安に考えると分かりやすいかもしれません。

通常のプラスチックの衣装ケースなどと違い、ひな人形は段ボール等の気密性の少ない箱に保管すると思いますので、少な目になるよりは多めの方が良いと思います。

 

逆に入れる量が多すぎた場合は、箱の隙間などから成分が放出されるので、雛人形に対する悪影響は特にありません。

また、ピレスロイド系の防虫剤は人体への悪影響もない安全な成分とされているので、お部屋に充満して健康被害が・・・なんて心配もしなくて大丈夫です。
(まああんまり気持ちよくはありませんが・・・(;’∀’))

なので、使いすぎたときのデメリットは「もったいない」ということだけですね!

過剰に入れても実害はないですが、余ったら捨てないといけない物でもないので(次章でその点も書きます)、適量~ちょっと多め、くらいを意識して使ってください(*´▽`*)

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余った防虫剤の期限は未開封でいつまで?

防虫剤、少なすぎても無意味ということで十分な量を買ったはいいけど余った・・・ということもあるでしょう。

 

この場合、防虫剤って未開封だったらいつまでもつものなのでしょうか。
人形用の防虫剤ならまた使うのは1年後・・・それまで取っておいて大丈夫かな?など疑問に思う方もいるかと思います。

 

一般的な防虫剤であれば、未開封であれば少なくとも1年はとっておいて使っても大丈夫です◎

 

上の方にも少し書きましたが、防虫剤というのは固体から気体に揮発して効果を発揮するものです。

未開封であれば揮発しないように作られているので、固体として残っている限り成分はそのまま保たれています。
なので1年後に開封して使っても問題ないんです(*´▽`*)

 

使用期限が書いていない防虫剤も結構あると思いますが、通常の室内の環境であれば3年くらい置いておいても使えます、と公式サイトで説明しているメーカーもありました。

なので無理やり余った分をその年に使おうとしなくても大丈夫です!

 

でも大切なお人形だし、来年はまた新しい人形用防虫剤を買って使いたい、という場合。
人形用防虫剤は洋服用の保管に転用してしまっても大丈夫ですよ。

 

人形用防虫剤は衣類用防虫剤と比較して、香りを添付しないなど、よりデリケートな保管に適する配合にしてあるだけです。

なので衣替えの時に使ってしまっても別に問題はありませんので、捨てずに使い切ってしまうのも一案です!

雛人形の防虫剤 衣類用での代用・併用やその他注意点まとめ

大切な雛人形の保管に使う防虫剤、必ず「人形用」を使うようにしてください。

ドラッグストアなどでも2月くらいからお人形用の防虫剤が目立つ場所に置いてありますので手に入りやすいとは思います。

いざお雛様をしまうという段階で人形用防虫剤が手元にない!という場合も「つなぎ」で衣類用防虫剤を使うなんてことも避けてくださいね!

大切なお人形をまた1年後無事に出せるように、きをつけてみてください。

 

参考になりましたら幸いです!

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